刺網漁の方法
【基本的な刺網漁の一連の動作】
- 「網入れ」網を川に入れていく。
- 「鮎を追い込む」明かりや音で鮎を網の方へ追う。
- 「網上げ」網を川から引き上げて、網から鮎を外す。
【刺網の張り方のコツ】
①大きな河川の場合
〈片寄せ〉
大きな河川では「片寄せ」と呼ばれる川岸の片方を巻き込むような網入れ方法をすることが多いです。川岸付近の鮎を狙った網の張り方です。
この時、網の入れ始めと、網の終わりを巻き込むようにすることを忘れてはいけません。巻き込んだ部分に鮎が掛かる場合が多くあります。出来るだけ水の流れに逆らって網を張る方が、網目がよく開き効果的です。
鮎を追い込む時は、川の流れに逆らい、川下から上流に向かって追い込みます。川上から流れに乗って追い込むと、鮎が飛び跳ねたり、浮き上がってしまいます。
②小さい川の場合
〈張切り〉
川幅が10〜15mの小さい川では「張切り」という、川岸から反対の川岸まで網を渡す方法が効果的です。この場合も網の入れ始めと、網の終わりを巻き込むようにし、出来るだけ水の流れに逆らって網を張るようにします。網の巻き込み方は網に挟まれた範囲の鮎のみを対象とする場合は、内側に巻き込みます。外側に巻き込むと、網に挟まれていない範囲の鮎が紛れ込みます。
「張切り」という漁法は、どこに鮎がいるのかはっきり見極めることができない時や川一面で鮎が休憩していると思われる時に効果的です。
鮎を追い込む時は、明かりを灯して川の中を静かに歩き回るだけで良く、特に広い河川では、あまり賑やかに鮎を追い回すと大きな鮎を逃してしまいます。
二人で行う張り方が効果的で、一人一枚の網を上下流に分けて10〜15mの間隔を空け、同時に網入れし、鮎を追い込む方法が一般的です。
刺網の種類
① 一枚網(障子網)
袋がついていない一重の刺網です。
- 【長所】
- 軽い。獲れた鮎を網から外す作業が容易。
- 【短所】
- 網が弱い。大型魚やゴミなどに出会うと網が損傷することがある。
鮎の成長時期や大きさに合わせて、網目の大きさが異なる複数の網が必要となる。 - 【適している場所】
- 流れの緩やかなトロ場
②袋付き刺網
下部に袋が付いている刺網です。
- 【長所】
- 重量があるため、流れの速い場所に向いている。
袋の糸が2〜3号と太いため、網に強度があり大きな鮎も小さい鮎も獲ることができる。
大きな鮎は網に絡むというより網目の中に入るので網から外しやすく、素早く大量に獲れる。
年間を通して使用できる。
網の損傷が少ない。 - 【短所】
- 重い。
鮎の動きが鈍く、逃げ方に勢いがない時は網に絡みにくい。 - 【適している場所】
- 流れの速い場所、浅瀬、瀬の尻、増水して濁った時の流れの速い瀬。
刺網の選び方
対象となる魚の大きさによって目合いを決めます。
稚鮎8cm程度、ワカサギ、モロコ | 18節 |
稚鮎10cm程度、ワカサギ、モロコ | 16節 |
小鮎12cm程度 | 14節 |
小鮎14cm程度 | 12節 |
中鮎16cm程度 | 11節 |
中鮎18cm程度 | 10節 |
大鮎20cm程度 | 9節 |
大鮎22cm程度 | 8.5節 |
特大鮎24cm程度 | 8節 |
特大鮎26cm程度 | 7.5節 |
特大鮎28cm程度 | 7節 |
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